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ポンヌプリ
ポンヌプリは旭川市東鷹栖にある広さ55haの私有林です。
 トドマツ、カラマツの人工林のほか、ニレやヤチダモの広葉樹林もあります。森にはクマゲラやエゾシカ、リスが住み、たまにヒグマが通ったりもします。
55haといっても、ぴんと来ませんが、幅500m、奥行き1000mほど。小さな沢をはさんで、ゆるい谷全部が一つながりの森です。中に入ると、見渡す範囲全部がポンヌプリということになるので、けっこう広く感じます。
この森は3人の森好きが、「美林をつくろう」と共同所有をしています。「美林」といってもいろいろですが、まずは見て気持ちのよい、人にも生き物にも居心地のよい森、樹木の種類も環境もさまざまな「生物多様性の森」を目指しています。
 ここでは、一般の方や学生が本格的な林業体験をする実習を受け入れているほか、実験的な育林方法や事業を「もりねっと」が試しています。私有林で、普段はゲートが閉まっています。利用や見学は「もりねっと」にお問い合わせください。
生き物たち
ポンヌプリにはいろんな生き物がいます。まず、エゾシカは数10頭が暮らしているようです。隠れ家になる針葉樹林と食べ物が多い広葉樹林と、両方あるのがいいのでしょう。
 春から秋は草や木の芽をを食べますが、冬はあの細い足で雪をかき。ササを掘って食べています。
 冬の終わり、いよいよ食べ物がなくなると、木の皮をかじります。ニレやツリバナなどがが大好きですが、樹皮をぐるりとむかれた木は、もう養分や水分が行き来できず、枯れてしまいます。そんな立ち枯れの木が何本もあります。これ以上シカが増えると、ニレがなくなってしまうなあ、とため息が出る光景です。
カラマツの黄葉とトドマツの緑 エゾシカが冬に樹皮をかじった跡

ヒグマはめったに来ません。3年に1度くらい、フンや足跡を残していきます。ポンヌプリは天塩山地とつながっているので、秋にコクワやヤマブドウの実を探しに来るのでしょう。
 エゾリスはたくさんいます。大好きなクルミの木が多いので、あちこちに二つに割れた実の食べ跡が見つかります。
 クマゲラは2年ほど前まで、近くで巣作りをしていて、いつも声を聞きましたが、最近はめったに来ません。どうしたのでしょうか。「アオー、アオー」とちょっと不気味なアオバトの声がよく聞こえます。
 ポンヌプリは木やササが茂っていますが、すこしは山菜や木の実、キノコが採れます。
 立ち入り禁止ではないので、自家用に少しずつ採るのはかまいませんが、ときどきカゴに何杯も大量に採取してゆく人がいます。次の人の楽しみがなくなるし、資源もいたむので、大事に採集して下さい。
秋のキノコ

実験・実習林
ポンヌプリで行われている実習や育林試験をいくつかご紹介します。

  「森の道」(林内路網)試験施工
 
 四国で生まれた四万十式作業道の技術をベースに、北海道に合う路網づくりの試験施工を『もりねっと』が行っています。2011年6月には、田邊由喜男さんを講師に、オペレータ養成講習もここで開かれました。
 まだ100mほどと短い区間ですが、表土を活用して路肩をしっかり固め、自由な線形で斜面を登っていく「森の道」を見ることができます。
 これとは対照的に、公共事業で数倍のコストをかけて造成した「基幹作業道」もあります。森を切り開いた幅は10m前後もあり、盛り土やのり面が高いので、簡単には森に入れません。同じ「作業道」といっても、いろんなものがある、と実感できます。
 
  ★巻き枯らし間伐試験
 
間伐が遅れて混み合った人工林で、木を伐り倒さずに樹皮をぐるりとはいで枯らす「巻き枯らし」という方法があります。
 簡単で誰でもできる手法ですが、立ち枯れた木がどうなるか、病虫害が広まらないかなど、分からない点もあり、北海道林業試験場と協力して、道内で珍しいトドマツ(25年生)の試験地を2009年に設定しました。
 樹皮はぎは春から初夏、手ノコやチェンソーで、1本あたり2-3分でできます。6月に樹皮をはいだトドマツは、その年の秋には葉が落ちます。この時点で、光は隣の木に当たり、間伐効果が出ます。さらに2年経つと枯れた細枝も落ち始め、隣の木の枝が広がる空間ができます。
 心配な病虫害は、枯れ木にはたくさんの虫(カミキリ)が卵を産むのですが、今のところ、残したほかの木には影響が出ていません。枯れ枝が落ちるので、風の強い日には用心が必要です。
 巻き枯らしをすると、「切り捨て間伐」と同様に、その木は資源としては使えません。できれば有効利用したいのですが、道がない、運び出すとかえって費用がかかる、という時などの緊急避難の技術だと思います。
巻き枯らしのための皮はぎ作業 皮はぎから5カ月後
葉が落ち始めた
 
  ★グリーンサンタの森
 
スカンジナビア政府観光局の支援で、子供たちが遊べる空間を森の中に作りました。
 細い道をたどり、小さな沢を渡ると、ぽっかりと空いた広場に着きます。木が生えずにササ原になっていた場所を、切り開いたのです。
 遊具は何もありませんが、倒木の上を歩いたり、木によじ登ったり、たき火をしたり、子供たちは自由に遊びを発明します。人工林と天然林の境界にあるので、いろんな森の雰囲気を味わえます。
 近くにはササをはぎ取って広葉樹が自生するのを助ける試験地もあります。
グリーンサンタの森に子供たち集合
手前は森から移植した広葉樹の苗
 
  ★実習の森
 
 北大森林科学科や北海道教育大の学生たちが、実習をしています。樹木の種類や生長を調査する試験地や、選木・伐倒をする林もあります。中には「下界と離れて1週間、森の中で暮らす」というユニークな体験実習もあります。
 「もりねっと」の一般向けチェンソー実技講習もここで行われます。今後は路網づくりの実習も行われる予定です。
もりねっと研修生の
チェンソー伐倒実習
ポンヌプリ標本木伐倒
 
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